ステップアップクラス6回目(最終回)

2022年07月24日

すっかり夏模様となり、朝方も日差しが強くなりました。稲はふっくらと波打つように揺れてます。


いよいよステップアップクラスも最終日を迎えました。お持ちになったものをどの程度まで仕上げを極めるかにもそれぞれ悩まれた様子ですが、その甲斐あって初心者クラスからの上達の痕跡がはっきり現れたようにおもいます。


前回からの宿題で、仕上げの蒔きに使う金属に合わせた精製漆の組み合わせ、1回目を塗ってきていただいたのですが、まずはその部分を軽くやするところから始めて、蒔きをしていただきました。

 

金属は代用金(真鍮)、錫が主でしたが、お知り合いからお預かりしたり、古いものを直されている方の中には本金や銀丸粉を使われた方もおられ、光り方の違いに皆さん興味深く作業を見守られていました。

特に銀丸粉はそのままの状態は白っぽく、一見何か別の材料にも見えます。銀が金属らしく光るまでこの後数工程あるので、以降はメールでのアドバイスになりますが、仕上がりが楽しみです。


一方、余った漆はスプーンやお箸の手入れに使っていただいたのですが、拭き漆にチャレンジしてみようと木地を求める方も増えました。生漆はかぶれが心配なのですが、対策をして楽しんでいただけると嬉しいです。
(お弁当箱を仕上げた方もおられました。こちらは数回前に仕上げが完了したもの。)

またお子さんが昔使っていた習字の筆入を漆塗りされていた方は、その後少し手を加えてステキなケースを仕立てられました。
内側には紬の裂で仕切りを縫い付けて筆や箆、楊枝や綿棒などが収納できるようになっていて、留金はなにかの「化石」とのこと。

元々裁縫など手を動かすことがお好きだとおっしゃってたので納得の仕上がりでした。


初心者クラスからはじまり約半年ほどご一緒させていただきましたが、皆さんにとても喜んでいただけてほっとしています。漆を使った直しを通じて漆や漆工芸を身近を感じて工夫をして進めていただければとおもいます。
 
昨年末に寺家スタジオさん側から、教室はこの夏までとご連絡をいただいており、こちらでの金継ぎ教室は終了となります。
至らないことも多々ある中、これまで沢山の方にご足労いただき感謝申し上げます。
受講者の皆さまやフォローアップクラスにお越しいただいたみなさまにはお伝えしておりますが、今後につきまして、また決まり次第教室のページにてご案内いたします。

また寺家スタジオさまには途中コロナ禍の難しい状況の中沢山お声かけいただき、誠にありがとうございました。改めましてこの度のご縁をいただきましたこと、心からお礼申し上げます。