初心者クラス4回目(最終回)

2022年04月24日
4月20日(水)と23日(土)で金継ぎ初心者クラス4クラスの講座が終了しました。


これまで接着や埋め作業を進めてきた場所にいよいよ蒔きを施します。

蒔きに使うのは精製漆でこれまでの生漆と違い、粘り気があり、塗り方もコツが必要です。

手の動かし方、筆を入れる場所や運びなど初めての漆で戸惑われた方もおられましたが、まずはトライ。自分のやりやすさを探ることもこの先大切になります。


蒔き用に真鍮粉と錫粉を用意しています。
修理の大きさやうつわの種類、ご自宅でどのうつわと組み合わせて使うか、蒔きや漆塗り仕上げを選択する際にいくつか判断材料があるので、自分のオリジナルで決めて進めます。

蒔き工程が済み、拭き漆3回目の塗装と残った漆で塗りの重箱の手入れも。


拭き漆は作品作りはもちろん、漆器の手入れや補修にとても有効です。傷が小さいうちに手入れをすることで木地へのダメージが及びませんし、使い込んだ味わいもそのまま残すことができます。
教室では漆を使う金継ぎ修理をお伝えしていますが、修理修繕が、漆工芸の入り口として奥に広がる漆芸への興味に繋がればよいなと思いながら進めています。


全ての工程が終わり、同じクラスメイトの作品お披露目です。

どのような直し方をされたのか興味深く見守り、光がよく当たって一番よい姿になる位置を調整しながら撮影を。

2ヶ月間全部で4回と、回数や時間もすくなく初めて漆で直す時間としてはかなり短かいのですが、始めたばかりのころの修理は味わいある姿になりとても愛着が湧きます。またいつでも再修理が出来るので愛用品としてながく手元で楽しんでいただけますように。


ご参加いただいた皆さま、また会場準備やお茶の準備いただいた寺家スタッフのみなさま、ありがとうございました。 


ステップアップ講座で進まれるみなさま引き続きよろしくお願いいたします。