初心者クラススタート
2020年09月15日
9月10日から全4回の金継ぎ初心者コースが始まりました。バスの中から見える田んぼの稲刈りも進み、前週の景色からすっかり秋めいています。
画像は木曜日と土曜日。
土曜日はバッグの作家さんの個展と重なったため、奥の部屋での開催になりましたが次週は同じ場所になると思います。
継ぎと拭き漆の見本を並べ道具を用意して準備。初回は自己紹介と座学から始まります。テキストはレジュメプリントなのですが、専門資料から金継ぎに関する部分を抜粋したものを読みながら余談を挟むので、初めて聞く語句のルビを含めたくさんメモを取っていただいてます。材料や道具の説明では漆から麦漆と錆漆、それぞれがどのように使われるか、また漆芸専用の道具の代用として使っているもの、市販にはない道具等々説明をして一休み。
後半はご自分のうつわをどのように修理していくかイメージして初期処置をして一日目だん。
1回目の初々しい緊張感はこちらにも感染して毎回心地よい疲労感があります。
受講してくださったみなさんから帰りがけにワクワクとした高揚を感じるのも嬉しい。
10年近く直しを続けてきていますが漆を専門的な機関で学んだのではなく、師に付き修行をしてきたわけではない中で、教えるということに少し恐れもあり何をお伝えすれば喜んでいただけるのか思案した時期もありましたが、楽しかったという感覚が伝わることでそれもいつの間になくなり、今はこれまで一つ一つ積み重ねてきた生活周りの一つとしての修繕をお伝えして行けばよいのだという心持ちで臨んでいます。
4ヶ月から6ヶ月に渡る限られた時間の中で、漆の穏やかな使い心地がそばにある日常が当たり前になるまでの変化を大切に育てられればと思います。